評価
泣けるまではいけないですが、自分の中では今思うと感謝している話し。
１６の冬。
当時ペンキ屋で働いてた俺。
ろくに学歴もなく、完全に社会を舐めきっていた。
そこの上司にヒガシノさんという、昔気質の頑固な職人がいた。
頑固過ぎるが故に、他の職人さんが距離を置く程の人物だった。
ヒガシノさん自身も、自分と同じくろくに学歴もなく、中学を卒業してすぐこの仕事を始めた人だった。
そんな選んだ道が自分と似ている事もあってか、いやに俺に目を掛けてくれ、よく見てくれる人だった。
ある日の仕事、俺の社会観が完全に子供であった事もあり、仕事中に喧嘩をしてしまった。
『ちゃんと見てくださいよ、俺なりに頑張ってやってるじゃないですか』
我慢できず、そう言い放ったの喧嘩の原因だった。
終いには罵り合うまでとなったのだが、そこで一発殴られた。
悔しさと動揺で固まっている自分に、ヒガシノさんが言った。
『仕事は自分で見るもんじゃない。人が見るもんだ。よく覚えとけ。』
人は自分に甘いが故に、自分で自分を評価しがちだが、そんなもんはまだまだ一人前な仕事人じゃないんだなと。
今ではそこのペンキ屋を辞めてしまい、今なら成長した自分を見せたいと思うのだが、そうはいかず。
本当に反省もし、感謝している。
ありがとうございました。
私の弟も今は、ペンキ屋で働いています。父と母はいません ２人で頑張って 生きてきました。お金がなかったため高校へはいかせてあげられませんでした…。弟も あなたの様に あたたかい人に 出会えたらいいなと思います。そしてあなたのように人のあたたかさに気づける人に なってくれたらいいなと思います。 ありがとう、あなたのお蔭様で また 明日から 頑張れる気がします。
