大好き(尊敬)な人がプロジェクトから抜けた。
そのプロジェクトを預かったとき
二人で手を打ち合わせ喜び
それを始まりの合図に
ずっと一緒に戦ってきた。
理不尽な思いもして
悔し涙も共に流した。
だけど、生きてるって思いに
二人で笑いながら震えたときもあった。
けど、その人は私よりも
ずっとずっと辛い思いをしてたんだと思う。
「行かんといてや!!」
そう、思ったけど、それを聞いたとき、「そうですか」なんて流せるはずもなく、その人を追いかけて、迷わず止めた。
すると、その人は振り返り、凄く悲しそうな顔して
『ごめん』
たった一言だけを、私に残した。
元々、口数少なくて多く語らない人だったけど
言い訳もしない、ただ一言が逆に悲しかった。
せめて、
『俺だって辛かった』とか
『理不尽な想いは御免だ』とか
言ってくれたら良かったのに。
何も語らないなんて、
本当に『逃げた』みたいだ。
『逃げた』自分を
追い込んでるみたいだ。
何かを言ってくれれば
『今までありがとう』
ぐらい、言えたのに。
『頑張ってくれてありがとう』
ぐらい、言えたのに。
あの人は、何も言わずに私の頭を撫でて、二回叩くと、やっぱり無言で、
私に背を向けた。
後に残った手のぬくもりと、
やりきれない思いが、私の目に涙を溢れさせた。
いつも、気付いたときにはもう遅くて
私は何も出来ないまま。
私はどうすればいいか分からず
あの人のように
抜け出すことも
意思を貫き
突き進むことも出来ず。
中途半端なまま、
立ち止まっている。
たった一言が辛いときありますよねモ