帰宅のときもプリンの小屋を無視して入ることが多くなった。
朝もバタバタしているから毎日小屋から出て見送ってくれるプリンに
『あーもう、毛がつく!』
と怒鳴ったこともあったっけ。怒られるとプリンは耳をピッタリと後ろにやってシュンとしながらごめんなさいの顔。なんにも悪くないのに。
遊んであげることも自然と少なくなっていた。
ある日、プリンが家に入ってきた。
父もその日は何故か外にださなかった。
だから一緒に寝た。
子犬のとき以来だった。
ギュッと抱きしめるとあたたかくて心地良くて、朝までくっついて寝たんだ。
それからすぐ。
プリンが死んだ。
交通事故だった。
あまりにも突然過ぎて、信じられなかった。
今でもヒョッコリ帰ってくるんじゃないかとプリンを待ち続けた。
でもプリンはもう帰ってこないんだよね。
泣いて泣いて泣いて、涙が枯れるぐらい泣き明かした。
その日は雷が凄かった。プリンは雷が怖くて怖くて外に飛び出しちゃったんだね。
雷が嫌いだって知ってたのになんで見に行ってあげなかったんだろう。
母が何度も何度も悔やんで泣いていた。
こわかったね。
もっともっと遊びたかったね。
ごめんね、こんなに急にサヨナラがくると思ってなかった…もっと遊んであげたら良かったな。
もっともっとキーホルダーあげれば良かったな。
天国でいっぱいお散歩してね。
プーちゃんありがとう。
私達の家族になってくれてありがとう。
これからもプーちゃんは私達の家族だからね。
ずっとずっと見守っててね。
プリンが交通事故にあう前、神様が最後にプリンとの思い出を作ってくれたんやね。忙しくて身近な大切な存在を忘れていた馬鹿な私に、プリンを思い出させてくれたんやね。
みんなも、一緒におれるペット、いや家族の時間を大切にしてください。
私達以上にずっとずっと彼らは私達のことが大好きなんです。
遊びたいんです。
一緒にいたいんです。
これを読んでる貴方。
そっと彼らを抱きしめてあげてください。
彼らの気持ちが伝わってくるはずです。
最後に。
決して泣かない父が冷たくなったプリンを連れて帰るとき、涙を流したそうです。
そして父は今もまだ、プリンの小屋を壊さずにいます。