泣ける話
プリン…1

投稿者: あーちゃん
^ 2008/08/08 17:13


私が小学生の頃、道端で『子犬譲ります』という貼紙を見つけた。
母に相談したらなんとOK!
お父さんには捨てられてたって言おうね、それだったら仕方ないもんね。って母と話を合わせ、ワクワクしながら貼紙に電話した。数日後に子犬を連れていきますよ、との返事。私はその日が待ち遠しくて仕方なかった。

ついに我が家に子犬が来た。可愛いゴールデンの子犬が3匹。目が開いてすぐの模様。
どの子犬にするか…悩んだ末、カゴの中で元気な他の2匹の踏み台になってしまっていた大人しい子犬にすることにした。踏まれてもじっと動かないまま…本当は元気な子犬のほうが良かったんだろうけど、何故かこの子犬が気になったんだ。

このときから何か運命があったんだろうなぁ。
ねぇ、プーちゃん。

名前はプリン。
天使のようでした。

元々盲導犬になれる血筋の犬種。本当に人間が大好きで、賢い犬だった。
親バカかもしれないけど、プリンの優しさがそのまま顔に出て、柔らかい可愛い可愛い表情を見せてくれるプリンでした。

趣味は穴掘り、石集め、母の花壇の花を引き抜くこと。時には花壇に穴を掘って私のキーホルダーを埋めていたりと、私達家族を笑わせてくれました。
プリンは生れつき足が悪く、長く歩く等の散歩が出来なかったから、遊び場は専ら庭とガレージだった。
最初は家の中で飼ってたんだけど、季節の変わり目に毛が抜けて困るので外で飼うことになって。
最初はあんなに勝手に犬を飼うことにした私達に怒っていた父だけど、やっぱり可愛いんだろうね。玄関の真横に立派な犬小屋を作ってプリン専用のハウスが完成。顎が置けるように顎置場を作るまでの力の入れようだった。
そんな父は車をいじるのが好きで日曜になればずっとガレージで機械を直してた。その父の後ろをついて回るプリン。お父さんが大好きだった。
しかし家で飼われてた頃が忘れられないのだろう、キッチンで夕食を食べていると決まって窓の僅かな隙間からじっと私達を眺めるプリン。
我慢できなくなってこっそり家に入るときも怒られるから茶の間の襖の隙間から鼻だけ中に入れて、一緒の空間を味わってた。いじらしいね。
こんなときもあった。そーっと、そーっと入ったんだろうね。茶の間を開けたらコタツからアシだけピョコン。笑ってしまったよ。

そして私も高校生になった。進学先は勉強がハードで朝から晩まで勉強勉強。


PCMAX

▼PC、スマホでも共有
このエントリーをはてなブックマークに追加

コメントを書く
コメントを見る
泣ける、感動したら


投稿規約・注意

投稿者・利用者が不快に思うような発言はおやめください。


▼名前


▼タイトル


▼投稿内容