弟
去年の３月
家族全員で可愛がっていた愛犬が
癌で亡くなりました。
名前はジョンという、
実にありふれた名前です 笑
でも、この名前は
その時２才だった私と
８才の兄、５才の姉で
一晩中ジョンを眺めながら
つけた名前でした。
ジョンは犬の年齢で言うと
私より一つ年下で
みんなは、
「なっちゃんの弟だね」
と言っていつも笑っていました。
冗談のつもりだったかもしれません。
でも、末っ子で
家族の中では何をするにも
後回しにされていた私にとって
ジョンという弟のような存在は
とても特別でした。
みんなで色々な所へ行きました。
キャンプに行くのも海に行くのも
家にジョンだけ残して行くのが
かわいそうだと言って
必ず連れて行きました。
ジョンは大型犬で賢く優しい性格で
初めて見る人でも
「行儀の良い犬だねぇ」
と褒めてくれました。
私たち家族にとって、
ジョンは誇らしい存在であり
ペットではなく
本当に家族の一員でした。
しかし、
私が小学校５年生の時に
ジョンが調子を崩しました。
ジョンは大型犬なので
庭で育てていたので
風邪をひくのは冬になると度々でした。
いつものように、
父と私で病院に連れて行きました。
お医者さんは少し困ったように
「腫瘍があるようですね」と言いました。
しかし、よく聞くと
手術をすれば取り除ける
という事だったので
一安心してその日に手術を受け、
腫瘍は取り除けました。
しばらくは何もない月日が流れ、
私が中学校３年生の時
ジョンは14歳、犬にして80歳くらいでもうお年寄りでした。
それでも、休みの日は
庭で走り回ったりして、
元気に過ごしていました。
ある日の朝ジョンを見に行くと
ぐったりしていて息も荒く
立ち上がってもふらふらしていました。
すぐ病院に連れて行きました。
結果はまたしても癌
今回は体中に転移していて
ジョンも年だし手術は不可能でした。
それから１年間私たち家族は
寝たきりのジョンを看病しました。
しかし、３月
ジョンは息をひきとりました。
前の日ジョンは少し立ち上がり
私たちにふせをしました。
今までありがとうと言ったようでした。
後から母から聞いた話ですが
ジョンは３月３日に家にひきとられ
亡くなったのも３月３日でした。
同じ日に帰って行ったねと
母は悲しそうに言いました。
今でも命日になるとかかさず墓参りをします。
長々とすいませんでした。
泣ける
主さん辛かったね
めちや泣いた
ヤバイ涙が止まらない。
