泣ける話
ごめん

投稿者: 千歳
^ 2009/08/26 01:37

はなは、猫のメス。
体は小さく、蓄膿症で、長くは生きられないと言われた。
はなを飼うとき、クラスの男子と女子数人を敵にまわした。理由は、連れてきた男子に反感されたから。
何度か諦めようと思った。でも出来なかった。
何とか仲直りして、飼うことが出来た。
先代の猫達は微妙な顔をして、一番目の猫、ゴマは拗ねて、ずっと押し入れに居る様になった。二番目、くぅ〜はよく面倒を見てくれた。
はなは、粗相が多くて、何処でもした。はなは、ケージに入れられた。
段々、世話をする事が嫌になって、夕方まで遊ぶ様になった。

さっさと死ねば良いのにとさえ思った。

ある日、何時もの様に遊んでいると、男子が「UFOだ!」と騒ぎ出した。
見ると、赤と青で赤だけ点滅し、キュンッと消えていった。
何だか、帰れと言っているようだった。
その時五時半。帰れば良かった。
六時過ぎに帰ると、姉が「はな死んだ」と一言言った。
嘘だと言った。触って、暖かいし、柔らかかった。
ついさっき死んだから、六時くらいに死んだと、帰ってくる、ほんの少し前に。
「ふーん…」
そう言わないと、泣いてしまいそうだった。
その場から離れた。
ケージの上に、くぅ〜が乗っていた。
撫でながら、「ねぇ、はな死んじゃった、死んじゃったんだって」何度も言った。泣きながら。「お前達は、絶対守るからね」と何度も言った。守れない約束を。
火葬場には行けなかった。情けなかった。悲しすぎた。
くぅ〜が病気になった。手術をすれば、一週間程度は生きられると言われた。手術は辛いだろうから、しなかった。
12月23日、クリスマスイブの前の日、コタツに入っているくぅ〜に出かけてくると言い、帰ってきてただいまと言おうとしてコタツを覗くと、死んでいた。
苦しそうな顔で、辛かったのだろう。目は開いていた。
守れなかった。
その時、涙は出なかった。はなが死んで、2ヶ月の事だった。
携帯の画像を見ていると、はなとくぅ〜が抱き合って眠っている画像があった。
守れなかった二人。


ゴマも今年死んで、一人になった。
置いて行かれた感、喪失感が広がっていく。
守れなかった。
ゴマの存在が自然すぎたのか、居ないという感じはしない。
いつかひょっこり、帰って来るんじゃないか。



ごめんね。うちが飼ってなかったら、長生き出来たかもしれないのに。

愛せてたかな。
もっと、愛したかったよ。

ごめん。


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泣ける、感動したら


[1]Re: ごめん
^2012/11/18 06:58
投稿者: うーちゃん

すごい泣ける話だね。。。
号泣だよー(ρ≧дq)゜。


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