小学生の頃、友達に1匹のハムスターを譲りうけました。
白いジャンガリアンの雄でした。
名前はケンちゃん。
とってもひょうきんで、家族からも愛されていました。私にとっても恋人みたいな存在でした。それほど大好きでした。
ある日ケンちゃんにお嫁さんをプレゼントしようと思い、グレーのジャンガリアンを飼いました。
名前はメリー。
とっても臆病でケンちゃんよりも体が大きかった。
結婚祝いに部屋を広くしようと思い、2つの小屋をプラスチック製の筒でつないだオリジナルの小屋へと改造しました。
筒を繋いでるのはガムテープという、見た目はあまり良くなかったかもしれません。
そんなある日、その日はやって来ました。
朝起きると小屋にはメリーしかいません。
見ると筒が取れかかり、隙間ができていました。ハムスター1匹通れる位の隙間です。
部屋中探しました。
しかしケンちゃんは見つかりません。
ふと、玄関が開いているのに気づきました。
嫌な予感がしました。
外を探しました。
ケンちゃんは案外早く見つかりました。
血まみれになった姿で。
猫にやられたのでしょう。
自慢の白い毛が真っ赤でした。
もう動くことのないケンちゃんを見て言葉を失いました。
地面にケンちゃんとひまわりの種を埋めました。
部屋に戻り机に顔を伏せ泣きつづけました。
改造した小屋はメリーにとって広すぎたでしょう。
それからケンちゃんを埋めたところからひまわりが咲きました。
今まで見てきたひまわりよりも一段と綺麗に見えました。
あれから数年。
メリーも旅立ち、向こうでケンちゃんと幸せに暮らしてるかな?
メリーは臆病なんだから旦那が守らないとダメだからね。