この話は私が小学生4年生の頃の話です。
我が家では 真っ白な猫を
一匹飼っていました。
名前はネネコ。
元々この家は人が前に住んでいた
家でした。
その家を引き継いで住む事になりました。
その元住んでいた方が飼っていた白猫が、ネネコです。
引っ越しをする為、元住んで居た人は
ネネコを置いていってしまいました。
「かわりに飼ってくれないか」と。
向こうにも事情があったらしく
私達が飼う事になった。
すごく立派な猫でした。
それから何年か たち、ネネコも
年よりの猫になりました。
この時から、真っ白な毛は
茶色く汚れ 口からは ずっとヨダレがたれたまま。
目には目やにが。
年よりになり、自分で毛づくろいも
出来なくなっていました。
キャットフードも食べれず
私はいつも キャットフードを
ふやかし、さまして 缶詰めを入れ
あたえていました。
こんな日常が当たり前になっていました。
そんなある日 大雨が降りました。
ネネコが見当たらない。
ベランダを見てみたけど居ない。
ドアを開けたら
そこにはネネコが居た。
大粒の雨に打たれながら。
大きく鳴いていました。
酷く悲しい声で。
私は急いで傘を持ち
傘に入れて声をかけた。
「ネネコ、寒いでしょ。
帰ろう。」
帰る気はないみたい。
ずっと座ったまま、動かない。
この時からだったのかな。
ネネコは死にたかったのかな。
辛かったのかな。
今考えてみれば そう思います。
そして 抱っこしてネネコを
ベランダに帰らせた。
そして大雨がやんだ次の日。
ネネコは居なくなっていた。
探しても見つからない。
私は必死で探した。
次の日も、次の日も…
親は「そのうちひょこっと帰ってくるでしょ」なんて言ってたから 少し安心した。
でも 次の日になってもネネコは
帰ってこない。
その日私は友達に探すのを
手伝ってもらう事にした。
探した結果ネネコは居た。
私が居る場所から、少し白い後ろ姿が見える。
私は大声で友達を呼んだ。
私の悪い予感が当たりそうで。
近くに言って見てみた。
冷たかった。
私は大きな声で泣いた。
その後、庭にネネコを埋めた。
この話には まだ続きがあります。
良ければ続編を見て下さい。