第三章〜心の奥にあったもの〜
メリーシープ
^1/17-00:55
彼女と出会って丁度1年が経った。
空気は、冬の冷たさが無くなって暖かくなり、桜の花びら綺麗に咲いている春の空。
この時期に合コンで君との物語が始まっていったんだね。
喧嘩もちょこちょこあったけど、なんだかんだ幸せな日々を過ごしていた。
ただ1つだけ気になっている事があった。
それは、彼女の一瞬見せる寂しそうな悲しそうな表情がだんだん増えていった。
僕が『何かあった?』って聞いても『ううん。大丈夫。』なんて笑って言ってたけど、心の奥には何かきっとあるとわかっていた。
でも、僕はこの先に踏み込んだら、彼女が僕の前からいなくなってしまうような気がして怖くて聞けなかったんだ。
でも、ある日
君は打ち明けてくれた。
それは、いつものように彼女がバイトを終えて僕の家に来た時だった。
僕はその日、自分の夢について語ったんだ。
凄い難しくて、掴みとる事がとても難しいけど、夢を夢で終わらせちゃいけない事。彼女がいるから頑張れる事。夢を叶えて彼女を幸せにしたい事。
この話を聞いたら笑顔で、『応援してるよ』って言ってくれると思った。
でもリアクションは違った。
あの一瞬見せる悲しい表情をしたんだ。
僕は、自分が何かまずい事でも言ってしまったのかなと思い、『何か傷つくような事言った?』って聞いた。
『ううん。違うの』と笑いながら言われたけど、明らかに悲しい表情をしている。
『最近、悲しいそうな表情するけど、どうしたんだよ?良かったら話してくれないか?』
聞くのが恐かったけど、とうとう言ってしまった。
いや、この時言わなきゃいけなかったのかもしれない。
悲しい表情の彼女を見たくなかったからなのか、不安が募っていく自分の気持ちに耐えられなかったからなのか今となってはわからないけど
このタイミングを逃したら二度と聞けないと思ったんだ。
しばらく沈黙が続いた後話してくれた。
彼女には、子供の時からずっと叶えたかった夢がある事。その夢は日本では無く外国にある事。今年の秋に夢を叶える為に日本を旅立つ事。
必死に、少しずつ少しずつ伝えてくれた。
この話を聞いた時、絶対に叶えるべきだよ!大丈夫ぜったいに叶えられるよと明るく喋っている僕がいた。
自分と同じように大きい夢を持っている事の嬉しさと悪い事じゃなかった事への安心感で明るくなっていたんだろうね。
僕は、日本で叶えたい夢があって彼女は外国で叶えたい夢がある。
この時は二度と会えなくなるなんて考えられなかった。いや、考えたくなかったのかもしれない。
彼女が帰った後、部屋にぽつんと1人でいる僕。
1人になった時、不安と悲しさと辛さが泡のように溢れてきた。
もう二度と会えないかもしれない。彼女が僕の前からいなくなってしまう。何で夢について話したんだよと自暴自棄になってしまった。
その時に彼女から一通のメールが来た。
内容は、今まで隠していてごめんとの事。僕が夢を夢で終わらせちゃいけないと言った時、僕が聞く前に彼女自身から気持ちを打ち明けようとした事。
そして…日本には戻れない事。
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