ウソつき2
ウィーザード
^9/3-02:48
※この話はフィクションです。また、ウソつき1の続きです。
ある年の6月最初の土曜日の12時ごろに、突然、政史の携帯電話が鳴った。見覚えのない番号に、政史は戸惑った。しかし、あまりにもしつこく鳴り続けるので、政史は恐る恐る、電話に出た。
政史「もしもし…。」
女「あっ、あたし、あたし。」
政史「どちら様ですか?」
女「あたしだって。」
政史「えっ?もしかして…。」
女「わかった普v
政史「新手のオレオレ詐偽?」
女「誰が。オレオレ詐偽なのよノ」
政史「だれ?」
女「あたし。さ・ゆ・りノ」
政史「ああ、はいはい。」
さゆり「『ああ、はいはい。』じゃないよノ」
政史「ごめん、ごめんヌ」
さゆり「まったく、あなたの名前は確かマサオだっけ?」
政史「マサオじゃねーよ。マサシだよ。お前、わざと間違えただろ。」
さゆり「わたしの気持ち、少しはわかった?」
政史「ふっ舞兜マわらず、元気そうだな。でも、なんで、俺の番号知ってるの?」
さゆり「かけたでしょ、あなたの携帯でわたしのに。履歴が残ってたの。」
政史「あっ、そっか。で、今日は、何のよう?」
さゆり「お金とサンダル返そうと思って…。」
政史「えっ、別にいいよ。大した額じゃないし。」
さゆり「来てるの…、富山に…。」
政史「えっ、ウソ。なんで、47ある都道府県の中で、マイナーな富山って、わかったの?」
さゆり「あなたの車、富山ナンバーだったでしょ。」
政史「えっ、それだけで?それだけを手がかりに富山に来たの?普通さー、最初に電話して、『お金返したいんだけど、確か富山だよね。何日の何時に、どこで待ち合わせする?』って、いろんな事決めてから、富山に来ない?」
さゆり「もう。うるさい。とにかくはやく。迎いに来てノ」
政史「はいはい。で、富山のどこにいるの?」
さゆり「富山空港。」
政史「あっ、ごめん。俺の家、山の中だから、今から3時間位かかる。」
さゆり「えー浴v
政史「ウソウソ附。から15分位で迎いに行く。」
さゆり「もーう。ウソつきノ」
政史「ごめん、ごめん賦Oに出て、ずっと右に行くと、交番があるから、その辺で待ってて普v
政史は電話を切って、快晴氓フ中、すぐに車に飛び乗った。
政史「まったく、困ったやつだなー浴v
政史はそう言いながらも、本当は嬉しくて嬉しくてたまらなかった。しばらくして、車は富山空港についた。政史はさゆりをすぐに見つけ、彼女のいる近くで停車した。さゆりは細い体に不釣り合いなくらいの大きなバックを持っていた。政史は車をおりた。
政史「久しぶり普v
さゆり「『久しぶり』って、1週間もたってないよ。」
政史「あっ、そうかヌ」
さゆり「はい、お金。」
さゆりは3千円を政史に渡した。
政史「はい、お疲れさん。」
政史は冗談で車に戻ろうした。
さゆり「ちょちょちょちょちょちょちょっとゥ」
政史「何、何、何ゥ」
さゆり「せっかく富山にきたんだから、どっかに連れてってよ。」
さゆりは勝手に助手席のドアを開け、後部座席に荷物を置き、助手席に座り、ウィンドーを開けた。
さゆり「はやく、乗って、乗って。」
政史「わかったよ。」
政史は運転席に座り、とりあえず、車を前に進ませた。
政史「あのさ、確かサンダルも返すつもりで富山にきたんだよね。」
さゆり「そうだけど、何か?」
政史「そのサンダルを履いてきてどうするの?裸足で帰るの?」
さゆり「あっ、そうかネ」
政史「えっ、天然?それとも、単なる無計画?」
さゆり「両方よノ」
政史「くくくく楓ハ白すぎる」
さゆり「うるさいなー。富山で一番の名所はどこノ」
政史「ごめんヌごめんヌそうだなー、一番の名所といえば立山連峰だろう。」
さゆり「じゃ、そこに行こう普v
政史「絶対ダメ魔セいたい、そのサンダルで山に登る気?山を舐めてる。絶対ダメ磨v
さゆり「わかったよ。」
政史は国道41号線に出て、とりあえず富山駅へ行くために、車を北に向けた。しばらくして、富山城が左手に見えてきた。
政史「これが富山城。築城したのが、確か神保なんとかっていう人。」
さゆり「へー。」
政史「興味ないだろう。」
さゆり「うん。じゃ、あなたが富山で一番好きな場所に連れてってよ。」
政史「そう言われると困るなーナ」
政史はとりあえず国道8号線に出るために、駅の北側に出て、さらに車を北に進めた。
政史「そうだ、あの後、無事に家に帰れた?」
さゆり「うん、帰れたよ。」
政史「カギ、持ってたの?」
さゆり「持ってなかったけど、親と同居してるから、ドアをドンドンドンって。そしたら、『借金取りかと思った。』って。こんなカワイイ借金取りがどこにいるの。」
政史「自分で言うなヌ携帯を持ってるってことは、彼氏と仲直りしたんだ。」
さゆり「してない。荷物はあいつが家に持ってきたみたいノ」
政史「みたいって?」
さゆり「あいつが荷物を持ってきた時、わたしは家にいたけど、会わなかった。会いたくもないノ」
政史は地雷を踏んでしまい、また車内の空気が重くなった。国道8号線に出て、車を西に進め、次に国道160号線に入り、進路を北に向けた。
政史「そういえば、メシまだだよね。何が食べたい?」
さゆり「富山って、何が美味しいの?」
政史「富山といえば、やっぱり魚介類でしょ。刺身とか。」
さゆり「わたし、お魚は苦手欄チに生魚は浴v
政史「じゃ、肉の方が好きなんだ。」
さゆり「お肉も苦手翌たしの家貧乏だから、特に霜降りのお肉食べると調子が悪くなるの浴v
政史「じゃ、何が好きなの?」
さゆり「野菜とか。トマト、セロリ。後、豆類。納豆、お豆腐。」
政史「困ったなー卵シに好きなものは?」
さゆり「あっ、麺類。特にうどんが好き普v
政史「うどんね普v
車は長い坂を抜け、氷見市に入り、政史は国道160号線沿いのうどん屋に入った。
政史「ちょっと、遅めのランチだね。『氷見うどん』っていって、特産品なんだよ。何、食べる?」
さゆり「かけうどん。」
政史「えっ、せっかくだから、他のもの食べなよ。」
さゆり「かけうどんが好きなの。」
政史は店員を呼んだ。
政史「すいません、かけうどん2つください。」
さゆり「お腹減った浴v
政史「さっきの話だけど、『魚介類と肉が好きじゃない。』って、焼き肉に行ったら、何食べるの?」
さゆり「豆もやし。」
政史「『豆もやし。』って、ビビンバに入ってるやつ?あれ、メニューにあるの?」
さゆり「彼氏の行き付けの焼き肉屋さんで、メニューにはないけど、頼めば出てくるよ。」
政史「あれ、いくら位するの?」
さゆり「わからない。わたし、払ったことないから。」
政史「なるほどね。他に何も食べないの?」
さゆり「食べるよ。野菜焼き、キムチ、サラダ系、冷麺、あと白いご飯。」
政史「いっしょに焼き肉屋に行きたくないなーヌ」
店員がうどんを運んできた。
さゆり「何これ凵v
政史「どうしたの?」
さゆり「つゆが薄い凵v
政史「あっ、そうか。あっちの方は、つゆが真っ黒なんだよね。でも、塩分濃度はそんなにかわらないんだよ。」
さゆりは恐る恐る、つゆをすすった。
さゆり「あっ、美味しい美味しい」
政史「良かった。」
さゆり「麺も美味しい何、この麺、美味しい」
二人はあっという間に完食した。
政史「お腹いっぱい?」
さゆり「うん。」
政史「じゃ、オレ、トイレに行ってくる。」
政史は席を外して、しばらくして、席に戻った。
さゆり「わたしも行ってくる。」
さゆりも席を外して、しばらくして、席に戻った。
政史「じゃ、出ようか。」
政史はそのまま、店を出た。
さゆり「あれ?お金払わないの?」
政史「トイレに行ってる間に払っといた。」
さゆり「あっ、ごちそうさま普v
政史「ああ浮ナも、かけうどんで本当に良かったの?」
さゆり「美味しかった。また食べたいな」
政史「美味しかったね」
二人は車に乗り、また160号線を北に進んだ。トンネルを2つ抜けると海が広がった。
政史「ここがオレが富山で一番好きな場所。日本海、太平洋とは少し違うでしょ。」
さゆり「でも、日本海ってこんなに穏やかだったんだ。イメージでは、崖に荒波のイメージがあるんだけど。」
政史「2時間サスペンスの見すぎでしょヌ」
さゆり「わたしには、もう生きている資格が無いんです。」
政史「そんなことして、お母さんが喜ぶと思っているのか。死ぬんじゃない。生きて、生きて罪を償うんだ。テテテテテ、テーテー。」
さゆり「あなたも見すぎヌ」
穏やかな海は二人の心を癒していった。しばらくして、石川県に入り、道の駅「いおり」に入った。二人は地下道を通り、砂浜に出た。
さゆり「海水浴には、まだ早いよね。」
政史「夏の海って、人がいっぱいで好きじゃない。今ぐらいの海の方が、人がいなくて好きだな。」
さゆり「へー。ところで、あなたは一人暮らし?」
政史「いきなり、どうしたの?一人暮らしだよ。」
さゆり「じゃ、次はあなたの家に行こう。」
政史「えっ、いいけど…。」
二人は車に乗って、政史の家に向かった。政史は動揺した。日本海には夕日が沈みかけていた。
続く…。
IDcNYafR9hWW.
P904i
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□@カキコミをする
[1]まる
^9/3-12:41
1から見てましたー
気になるー(>_<)
早く続き読みたい廂
IDLZkASZxxXno
SH903i
[2]蟻
^9/3-22:23
たのしみです!!
IDl4FVSBmxZJc
N703iD
[3]ウィーザード
^9/4-11:02
作者です。読んでくださって、ありがとうございます。何度も言いますけど、この話、泣けませんよね。いいのかな?後、女性の方、知らない男性の車には、乗らないようにしましょう。
IDcNYafR9hWW.
P904i
[4]ウィーザード
^9/10-14:56
作者です。読まれたかた、必ず感想を書き込みお願いします。一言、「つまらない。」でもいいので。今後の作品の参考にします。
IDcNYafR9hWW.
P904i
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