チビやけん
さや
8/30-18:40
いつも私のことチビ←って呼んでさあ
全く可愛いげのないやつやったな(笑)
いつも口では素直に言ってくれんかったけどあんたはかなりのシャイやったし言葉にせんくても全部伝わってきとった
そいだけ愛しとった
あんた最近よう
学校欠席とか遅刻早退が
多かった
理由はわからんかった
あんたの友達に聞いても
教えてくれんかった
でもどんな日でも毎朝メールくれた若干複雑やったけど嬉しかった
ある日部活終わっていつもの海の見える場所で座って喋りよった
「お前もうすぐ１６歳やん？え～１６歳って…！お前誰と結婚するわけ～？(笑)」
いきなり聞いてきた。なんか結婚←っていう言葉に
ドキってして…なんか焦ってしまった
「は！知らんよっ！」
「馬鹿そこは～
俺って言え」
あんた笑いながら下向いた
一時沈黙続いた
「俺、もうお前に会うのムリかもしんないな…！」
別れを告げられたって思って
めっちゃ悲しくなった
「私のこと嫌いになったと？」
「違う」
「私、チビでガキやけん、うてあうのがめんどくなったと？！」
「全く違う」
「じゃあなんさ！！！！」
また沈黙続いた
結局教えてくれんままその日は普通に帰った
帰り際「大丈夫俺はお前んことずっとずっと愛しとるけんな！前向いて歩けよチビ！(笑)」
笑いながら見送ってくれた
すべて矛盾しとる気がした
意味がわからんかったよ？
それが最後の言葉あんたからの最後の言葉やった
次の日もその次の日も
学校こんかった
白血病って。
もう意味が分からんやった
宣告は結構前から
されとったらしい
けど野球部のキャプテンやったし、あんたはみんなをまとめるため
身体の限界超えても
たまに欠席したり遅刻早退しながらも
一生懸命学校きよったとよね
病気の痛さに耐えながら
私のために検査休んでまで会ってくれよったらしいね
あんたが病気で苦しみよったことに
全く気付いてあげれんかった自分がホントにホントに惨めやった
でも私以外のみんなは病気のこと知っとったらしいね
私は心配性で困らせたくなかったけんがって
内緒にするように
みんなに言っとったらしい
そいば聞いたとは、あんたが天国に行ったあとやった
悔しさと寂しさ私自身の弱さに失望した
そして７月７日…「誕生日おめでと！お前ホントに１６歳か(笑)？チビやけんなぁ！まぁ俺についてこい！愛しとる」
そんな最初で最後の
手紙とネックレスが郵便で送られてきた。
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