キャラメル 下
西野
^11/14-23:00
菜摘は本当に変わっていなかったけれど、
僕の知らない6年間でいろんな感情を知った。
そんな感じだった。
菜摘の口から「メールしよ」と言ったときは驚いた。
気持ちが少し小学校の頃に戻ったときに
バスがきた。
それから僕らはちょくちょくメールのやり取りをしていた。
本当に他愛のない話ばかりなのだが、今、菜摘とメールしている自分が不思議だった。
夏休み。
僕らは会うことになった。
遠かった家も今では理解できる場所にあったので、駅のファーストフードで会うことにした。
君は僕に旅行で行ったお土産のキャラメルをくれた
ファーストフードでは、旅行の話が主だった。店に迷惑なほど時間をつぶした。
店を出る頃には外はもう暗くなっていた。
急に雨が降りだした。
僕らは近くの公園の屋根のある遊具の下に入った。
菜摘が何も話さないことがかえって緊張をさそった。
僕の気持ちは6年前に戻っていた。
「いきなりやけど菜摘お前やっぱぜんぜん変わってへん。
俺が好きやった頃から。
俺と付き合ってください」
「うん。」
それから僕らは付き合うことになったのだが、予定も学校のことも全く合わないままの、ぎこちない交際だった。
そしてまた悪い予感が当たった。
菜摘からの電話は2分で切れた。
あの日、泣きそうになりながら電話で思いを伝えた日から6年。
たった6年の間に
君の知らない友達ができたり
君の知らない人を好きになったりして
また君のところへ帰ってきたけれど
結局は運命なんてものじゃなかった。
いつか君は
僕の知らない人に恋して
僕の知らない人と結婚するだろう
でもそれでいい。
幼い頃に思い描いた
君の晴れ姿の隣が
僕じゃなくても
その景色には笑ってる君がいる。
笑ってる君にせめて
誰よりも一番大きな拍手を送ること。
それが君にしてあげられる最後の贈り物だ。
ありがとう。
君に会えて、本当に、本当によかった。
IDeB4XQLxgAhA
au
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□@カキコミをする
[1]名無し
^11/16-22:56
くどい
IDeB4XQLxgAhA
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[2]名無し
^11/16-22:56
くどい
IDeB4XQLxgAhA
au
[3]名前がないよ
^11/18-04:03
↑スレ主のスレ上げ投稿か?
ID/GGnbDIU8Tk
au
[4]しん
^11/18-16:46
そうみたいですね!
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820SH
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