幼馴染
こうた
3/30-23:41
あなたには、大切な人はいますか？？
俺には、[ゆい]っていう幼馴染がいました。
俺達は小さなときからいつも一緒だった。
そのとき俺はまさかゆいと付き合うなんて思ってなかった。
小学校のころ、学校でからかったり悪戯したり、
チョッカイばかりかけていた。
学校終わってからもほぼ毎日遊んでいた。
俺は知らず知らずのうちにゆいに惹かれていった。
俺はゆいのことが好きだったなんてこのときは気付かなかった。
中学に入学するとき、ゆいは遠くに引っ越すことになった。
このときは仕方ないと思い涙を流しながら笑って見送った。
そして、中学にも慣れ、
2年になると初めての彼女もできた。
彼女はとてもおとなしくて、可愛かった。
でも俺はどこかゆいとダブらせていたのだろう。
彼女といると、心の底から楽しく笑えなかった。
彼女を好きだと思っていたのに、愛せなかった。
愛していないことを悟ったのか、
彼女は「分かれよう」
と言ってきました。
俺は、「ごめん」としかいえなかった。
それから、彼女を傷つけた罪悪感を消すために、
何人かと付き合ったが、どれも長続きしなかった。
それからは普通に過ごして、
なんとか真ん中くらいの高校に入れた。
そして、またなんとなくすごしていたら、
ある日、転校生がきた。
最初は気付かなかった。苗字が変わっていたから。
そしてその女の子は俺と同じクラスで俺の隣に座った。
俺はすぐに彼女と仲良くなった。
でも彼女はどこか懐かしい感じがした。
向こうはなんとなく気付いていたらしい。
それで、俺は彼女のことを好きになった。
この人なら・・・と思い、
俺は彼女に告白した。
すると、彼女はこういった。
「ねぇ、覚えてないの？？」
俺は「えっ・・・」
としか言えなかった。
彼女は「やっぱりね。あたしずっと気付いてたんだよ。」
俺はこのとき解った。
お前もしかして・・・
とまで言った時、
彼女は泣き出した。
それで、俺はなにも言わずそっと抱き寄せた。
彼女は俺の胸のなかで、
「ずっと逢いたかった。」
俺も一緒に泣いた。
「俺もお前じゃなきゃだめだ。」
それからは昔の様に毎日が楽しくてしかたなかった。
ある日、二人でバイクで出かけた。
でもまさかこんなことになるなんて・・・
俺が交差点を曲がった瞬間、
パトが追っていた車が信号無視してきて、
俺達は吹き飛ばされた。
二人とも同じ病院に運ばれかろうじて一命は取り留めたが、
二人は記憶喪失になってしまった。
隣にいる人が誰なのか、まったくわからない。
それから、しばらくして二人は退院して、
もとの生活にもどった。
高校を卒業してから８年・・・
俺達の記憶は戻らなかった。
しかし、ある日、俺が部屋を掃除していると、
缶の箱から一枚の手紙が出できた。
俺はそれを読んだ瞬間眠っていた記憶が頭の中を駆け回った。
手紙には、
「やほ。あなたと付き合ってから初めての手紙ですね。
でも悪い報せなんだ。
あたし、実は癌なんだ。
あともって3年だって。
せっかく逢えたのに、ごめんね。
明後日からあたし入院だって。
だから明日のデートが最後になるかな。
でもあたし頑張って長生きするから。
毎日逢いに来てね。
それじゃ、明日楽しみにしてるよ。」
そう、事故ったのはこの日だった。
俺は、背筋が凍った。
「えっ・・・３年ってことは・・・」
そう、彼女はもうこの世にはいない・・・
ごめんなさい。これ以上はちょっと泣きそうで。
ぐちゃぐちゃになりそうなんで。
長い話でしたが最後まで読んでくださってありがとうございます。
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