本当の初恋
コンタ
^3/27-20:22
「愛してる」
彼女が俺に抱かれながら何度も呟いた。
正直、それまで女を快楽の為の道具としかみていなかったと思う。
高校2年のあの日、初めて本気で人を好きになるまでは。
彼女とは高1で同じクラスとなったこともあり、まぁー仲の良い友達の一人だったが高2の時のクラス替えで別クラスとなり疎遠気味になっていた。
その頃の俺といえば、単車と音楽、ヤル事に夢中で名ばかりの彼女を次々と乗換え、女性から見れば最低の男だったのかな。
疎遠気味だった彼女(M)がある日「英語の教科書忘れたんだ、貸してくんなぃ?」と、そこからまた会話を交す仲になったと記憶している。
当時Mにはいっコ上の彼氏が居て順調だと本人から訊いていた。
ただわざと忘れて来てるだろっと思う程、毎時限ごとに教科書を借りに来ていた。
それにはチョッとした秘密があり、俺の教科書には当時流行りの曲の歌詞や落書きが所狭しと書き込んであったのでそれを見るのが楽しかったようだ。
そこに何時からかMの悩みや相談が書き込まれ、交換日記ワラのような物に変わっていった。当時は今の様に携帯など無い時代で俺も答えられる相談には書き込みで返事を返していた。
Mとのやりとりを積み重ねる事で腐った生活をしていた自分が浄化されていくことを日々実感していた。
周りからも穏やかな性格になったと言われる程に変われた。Mのお陰で変われた。そんなこともありMを好きになるのは自分にとって自然な事だったと思う。
Mには彼氏が居る。
解っていたが、彼女が困る事も予想出来たが、自分の感情を抑える事が出来なかった。
根拠の無い期待は呆気なく崩れ去り見事に玉砕した。けど心地良かった。結果はどうあれ心地良かった。
自分の欲望の為でなく人を好きになり、心の底から「好き」と言えた事が嬉しかった!
振られた冬が過ぎ春になり高3に進級。
2学期途中から彼女が学校に来なくなった。
TELしたが、彼女の親に取り次いで貰えなかった。 登校拒否が続き2週間を過ぎた頃、彼女からTELがあり体調が悪く長引いてる。と欠席している理由を聞かされて何故か少し疑問に思ったが理由が聞けた事で安心していた。
体調が良くなり彼女が登校してきた。
以前よりよく笑う様になった彼女が明るく「彼氏と別れたんだぁ。」と報告してきた。
無理に笑顔を作ってるように感じられ、別れの理由を聞くことを躊躇させた。
その週末に彼女からのTELで直接逢い、
彼女が一言。
「もう遅いかも知れないケド、私はあなたをずっと好きでした。あなたが私を想ってくれた以上に。」
朝まで抱き合いました。
涙を浮かべながら「愛してる。」と呟く彼女
別れ際に「こんな私を好きになってくれてありがとう。幸せだったよ。」
翌日、彼女は自ら命を絶ちました。
彼女の親友が号泣しながら訳を話してくれました。
俺を好きだという気持ちが抑えられなくなり彼氏に正直な気持ちを伝えた事。
激怒した彼氏が友達数人で彼女をレイプした事。
そんな事をされても俺を好きで・・愛していた事。
汚れた自分が許せなかった事・・・。
あれから何年たっても彼女以上の人と出会えない俺です。
長文m(__)mです。
IDqS.5hvMvRHw
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