遠距離恋愛って……
リア
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俺は高校の理事長室の前に立っていた。中に入ると
おれが所属していた野球部の監督と担任と知らないおっさんが座っていた。
話しを聞くと大学への
特別待遇の話しだった。
実際，大学で野球するなんて考えなかったので正直びっくりした。
俺の高校の野球部はまぁまぁ強くて俺は一応そこの
エースピッチャーだった。
その大学の野球部は強豪で九州じゃけっこう有名だ。
一つ気掛かりなのはその
大学は県外にあるとゆうことだ。
家族は大賛成。
特に野球好きな親父は
涙を流して喜んだ。
大学のパンフレットを探したり，土地を探したりで
俺の進学はいつのまにか
決まっていった。
俺には付き合って１年ちょいの彼女がいる。
俺はその時遠距離恋愛を
甘く見ていた。
12月24日 クリスマスイブ
俺はツリーの見える公園で進学の事を告げた。
彼女は繋いでいた手を振り払い
なんで！？
なんで相談してくれんと？遠距離とか無理やし……
と泣き出してしまった。
俺はその顔が見たくなかったから今まで言わなかった。 言えなかった。
俺は悩んだ。
ホントに悩んだ。
彼女と別れたほうがいいのか。いや別れたくない。
……大学に行きたくない。逃亡しようか………
まで考えた。
そんなこんなで年が明けた。俺は彼女と初日の出を見に来ていた。
彼女が突然呟いた。
ねぇ，こうちゃん（俺の名前）は私と野球どっちが好き？
俺は間髪いれずに
おまえに決まっちょるやん！！おまえが１番よ！
と答えた。
彼女は
嘘つけぇ！！こうちゃんは野球しよる時が１番楽しそうよ！
私は野球してるこうちゃんに惚れたと。あんたから野球とったらただのアホやん！だから私は２番目でいい。
おれは生まれて初めて
女の前で泣いた。
何泣きよっと！！
初日の出見えんよ！！
明るく笑う彼女に俺は
……頑張るね……
とお揃いの携帯ストラップを握りしめて呟いた。
あれから２年たった。
俺は大学に進学し，
毎日夜遅くまで練習している。
レギュラーになる為
試合に勝つ為
三振をとる為
プロになる為
目標は個々いろいろあるが，俺の目標はただ一つ。
いつか試合を見に来てくれた彼女にかっこいいとこを見せる為に……
俺は日々頑張っている。
寮に帰るといつも
ベットの上でお揃いのストラップが待っている。
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