クローバー
友
^4/7-11:48
休憩時間にこっそり抜け出して
野球部の声が響くグランドへ今日も走る
たくさんの緑の中から君へのプレゼントを探す
こんなこと何度繰り返しただろう
でも、いつも見つけられなかった
四つ葉のクローバーを見つけたら君に告白をしようと思ってたのに・・・
今年で僕らは卒業
もう時間がない
受験勉強そっちのけで放課後も探し続けた
どうしても君が笑顔のときにこの想いを伝えたくて
そしてやっと見つけた
そっと両手で摘んだ
でも、明日は卒業式
枯れてしまわないようにたくさん手を施した
夜はまったくと言っていいほど眠れなかった
君が僕から少しずつ遠ざかっていく夢をみた
気がつくと枕は涙で濡れていた
朝になりそっとまぶたを開きながら四つ葉のクローバー
をみた
しおれていた
自然と涙は溢れ出す
幼い子のように膝をかかえて泣いた
なんかもう開き直ってきた
始めからわかっていた枯れることを
それでも認めたくなくて
信じていたくて
でも、いんだよね
四つ葉じゃなくても特別じゃなくても
この想いは変わることなく輝いている
桜が舞う道を
いつもは自転車だけど
今日は自分の足で
教室に入るといつもの仲間たちが今日は少し大人びてみえたし、なんだか愛しく想えた
仲間に気付かれないように君の席にゆっくりと目を向ける
春の日差しで君の机が光っている
前より少し髪が伸びていた
目が合い、そっと君は微笑む
やっぱり僕は君が大好きだ胸にじョんときた
式は始まり
どんどん進んでいく
正直、大嫌いだった先生にも感謝の気持ちが込み上げてきた
最後の合唱になり
もうみんな号泣
式が終わり、後輩たちのアーチをくぐり校門を出る
僕は歯をくいしばり君にかけよる
君は驚いて目を大きく開いている
君を呼ぶ声が震えた
沈黙が続く
大きく深呼吸して空を見上げる
めっちゃキレイ・・・
ってイマは告白の途中だった
君の顔を見れず視線は自然と足元へ
足元には三葉のクローバーが生えていた
なんかすっごくキレイ
僕は手にとり君へ
僕は四つ葉になれなかった三葉だけど
いつか君に似合う四つ葉のような人になって
君を幸せにすると伝えた
もう自分でも何言ってんのかわかんなくなってめっちゃ恥ずかしくなった
君は笑い
ありがとうと言った
思わず僕はそれってOK?
と問いかけた
君はめっちゃ笑顔でうなずいてくれた
僕は四つ葉になれたクローバーよりめっちゃ幸せだった
マヂ心から嬉しかった
三葉でよかったと思った
特別じゃなくてもカッコわるくても好きって気持ちは相手の心に届く
人は必ず幸せになる
だから僕はけなされても殴られても大勢の人に嫌われてもたった一人のために必至になりどこまでも幸せを探し続ける
いつかこの日のことを君と笑って話せる日が来たら僕はまた、幸せを感じるだろう
僕はクローバー
世界で1番幸せなクローバー
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SO705i
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