俺には雄太っていう弟がいた。生きていればもう8歳になるな・・・。
昔、俺の両親は離婚した。さらにその1年後、父さんが育児に疲れて俺と雄太を置いて家を出て行ってしまった。それから二人で暮らすことになった。毎日の生活はギリギリで、明日の朝飯もとれるかとれないかぐらいきつかった。そんな生活の中で雄太が一言、言いにくそうにこう言った。『兄ちゃん、先週な、幼稚園でな、友達がカレーライス作ってもらったこと自慢してきたんや。やでな、僕もいっぺんでいいでな、手作りのカレーライス食べてみたいな。』そんな質問にこう答えた。『手作りのカレーなんてな、材料がたくさんないとあかんし、その分だけ金もいるんやぞ。そんなもん作ったら3日は断食せなあかんくなるわ。そりゃ兄ちゃんかって食いてぇけど、我慢せぇ。わがまま言うな。』俺は、冷たく、突き放すように言った。すると雄太は、悲しそうな表情になりながらも『そうやよね。わがまま言っちゃあかんよね。お兄ちゃんごめんなさい。』そう謝ってきた。俺はその言葉を無視し、『今日はもう寝ろ。』そう言って雄太を寝かした。次の日、俺は家に帰るといつもいるはずの雄太がいないことに気づいた。なんでだろうと思っていると俺の携帯が鳴り響いた。幼稚園の先生からだった。その先生の話によると、雄太は、今日の幼稚園の帰り車にはねられ、今病院にいて危ない状態だと・・・。
俺は急いで病院に向かった。雄太、死ぬな、死ぬなよ。そんな言葉だけが頭をよぎっていた。しかし・・・病院についたときには、雄太は冷たくなって死んでいた・・・。体中に雄太の血がついてた。つらかったんやろうな・・・。痛かったんやろうな・・・。俺は雄太を見て泣きじゃくった・・・。
そして、雄太の葬式の日。幼稚園の先生が、俺に一枚の画用紙をくれた。「雄太くんが亡くなる3日前・・・お絵かきの時間にずっとそれを描いていたんです。」俺はなんだろうと思い、その画用紙を見つめた。その画用紙には、俺と雄太が仲良く楽しそうに、笑いながら、手作りのカレーライスを食べている絵が描かれてあった・・・・・・・・。俺はそれを見て泣きじゃくった・・。先生も泣いてた。俺はその場で大声をあげて泣いた。周りには親戚とかかなりいたけど、奥からこみ上げてくる感情を抑えきれずにずっと泣いていた・・・。
雄太・・・今ならカレーライスでもなんでも作ってやる。だから、戻ってきて欲しい。謝らせて欲しい。一緒に笑いあって欲しい・・・。お前に会いてぇよ・・・・・。本当にごめんな雄太・・・・・。
2人で暮らしたって方が疑問ぢゃないの?
幼稚園に通ってて保育士とか、近所の人とかまわりの大人が気づかん筈ないでしょ
すごく泣けました。雄太君はカレーライスがすごく食べたかったんじゃないかな。今なら簡単に作ってあげられる。だから戻って来てほしいという気持ちがよく分かります。
凄く泣いてしまいました。
私も弟がいるので感情移入して読んでしまいました。
二人暮らしは兄が幾つかにもよるから(笑)
働いてたら電話は必要だし当時持ってたかも分からないし
電話なかったら、弟が事故った知らせとかどうすんの?